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中国留学日記
大学紹介 

2002.8.24(土) 第154天 晴れ
東北旅遊(第4日、満洲里→扎蘭屯(ジャーラントン)
 午前中、国門(グオメン)へ行く。ここにはロシアとの国境がある。
 昼前、列車に乗り扎蘭屯へ。
 列車の中で知り合った中国人宅に泊めてもらう。
5:40起床
散歩
7:50
↓(タクシ)
8:05国門
10:35国門発
↓(タクシ)
10:45満州里駅前
11:48満州里駅発
↓(列車)
20:25扎蘭屯
21:00中国人宅へ

5:40起床。
6:10〜朝の散歩。
散歩の途中で朝食

今日は朝一番、国門(グオメン、ロシアとの国境近く)へ行き、そのあと列車に乗り扎蘭屯まで行くつもりだ。
北京からの二人連れは国門へ向けて出かけたという。
私も少し遅れて7:50頃宿を出発。
リュックは宿に置かせてもらった。
ちょっと出遅れたと思ったのでタクシに乗ることにした。
タクシで15分くらい、8:05には国門に到着。
私の見たいのはロシアとの国境の標識だ。
タクシでそちらに回ってもらうと、今朝は10時まで一般観光客は入れないと言う。
なんでも軍の高官がここを通るらしい。

ということで先に国門のマーケットに行くことにした。
時間が早くまだ開いていないようだ。
しばらく待合いのようなところに座って待つ。
小公共汽車が到着し北京の二人連れも降りてきた。
二人も先に国境の方へ行こうとするので、事情を説明し先に3人でマーケットに行く。
ここは雑貨(土産物)、衣料品、食料品などで建物が別れているようだ。
私たちは雑貨(土産物)の店に入る。
大学生はここでも双眼鏡を探している。
めぼしいのを見つけては外に出て双眼鏡の性能を確かめる。
なかなか気に入ったのが見つからないようだ。
どの店でも少し近寄るとこれはどうだ?あれはどうだ?と勧める。
私はロシアの人形(中から小さな人形が次々でてくるやつ)を見て回る。
彼らと値段の駆け引きをするのが面白い。
私は半周ほどしたところでおみやげに小さなロシアの人形をいくつか買った。
これをいくらで買ったというと連れのおばさんはまだ高いと私の値段交渉に不満そうだった。
大学生もようやく気に入った双眼鏡が見つかったようだ。
立派な双眼鏡が75元だという。

店を回っているうちに10時近くになってきた。
3人で国境の方へ向かう。
途中の検問所で門票(入場券と国境の碑のところで写真を撮れる券の2種)を買う。
朝早いせいか余り観光客はいない。
国境の碑の所の門をくぐり早速大学生と交互に記念撮影。
すぐ向こうがもうロシアだ。
記念撮影を終えて出てくるともう10時半。
私は満洲里の駅に帰らないといけない。
彼ら二人と別れてタクシに乗る。

このタクシ一旦進み始めたが後ろに人がいるのを見つけ後進する。
何事かと思っているとこの人達も載せた。
このタクシの運転手は女性。
満洲里のタクシは女性運転手が多い。
彼女によると去年載せた日本人夫婦は国境の検問所で門票が買えず入れなかったという。
私は門票を買うとき「どこの人?」と訊かれ、「日本人です」と答えたけど門票は買えましたよと話す。
後ろの人たちが先に降り料金を払う。
私が降りるときもきっちり料金を受け取る。
一粒で二度おいしい仕事のようだ。
(ところで、満洲里で今朝乗った2台のタクシにはメータがなく、運転手の言う料金を支払った。行きも帰りも15元だった。)

宿に戻りリュックを受け取り満洲里の駅へ。
11:20に改札が始まる。
いつものことながら改札前は人が一杯。
列車の中も人が一杯。
またも「ワァー、なんでこんなに混んでるの?」と思っていると、発車前にはさっと居なくなる。
中国人は荷物が多いから、それを棚に載せるまでやってあげるのが見送る人の礼儀なのかな?

11:48発車。

列車の中の人を観察していると面白い。
子供連れの夫婦3人が二人掛けの座席に座っている。
そのうち奥さんが座席の下の床を新聞紙で拭き始める。
何事かと見ていると上着を床に敷いて奥さんがそこに潜り込んで横になる。
車掌さんがその脇をときどきほうきで掃除に来たりするが平気なようだ。

また、座席指定の取れなかった人が早く降りる人の座席を確保しようと皆にどこで降りるかを訊いて回っている。
「老太太(ラオタイタイ、おばあさん)がいるんだけど、座席指定が取れなかったんだ・・・」
私は扎蘭屯までで比較的早く降りる。
私の席は次の人が決まったようだ。
わたしの席を確保した人が70歳の老太太を連れてくる。
私たちの座席近くに来たとき隣の若者(30歳くらいかな?)がさっと立って老太太に席を譲ってあげた。
この若者はしばらくデッキで時間をつぶして来たようだ。
この若者が帰ってくると、今度は前の席の若夫婦の男性が席を譲る。
次は窓側の席のおじさんが席を譲るといった具合だ。
中国人も老人に対してはなかなか優しいようだ。
こうしてこの老太太はずっと座席に座っていられた。

私もトイレに立つついでに席を譲りしばらく時間つぶしにこの日記を書いている。
時刻は18:20。あと2時間ほどで扎蘭屯に到着する。
デッキで日記を書いていると鉄道の制服を着た人が私に話しかけてきた。
「私はXXといいます。」と日本語で話してくる。
彼は日本語を勉強しているという、が、あまりうまくなさそうだ。
彼と話しているとデッキに居る人が私たちをのぞき込んで話しを聞いたりする。
日本人が珍しいのか、しきりに「日本人(リーベンレン)、日本人」と言っている。
この人、私と同じく扎蘭屯で降りるという。
今晩一緒に酒を飲もうという。
私も駅前でちょっと飲むくらいのつもりでOKする。

20:20扎蘭屯駅に到着。
外はもう真っ暗。
ここでも宿を斡旋する人が声を掛けてくる。
彼はこれらの人を無視して輪タクのところまで行きなにやら値段交渉。
どこそこへ3元でということで決まったようだ。
私は先に宿を決めたいんだ、と言うと彼は今晩は自分の家に来いという。
輪タクに乗り彼の家へ向かう。
街から段々離れ道が暗くなる。
最後の路地に入ったときは街灯もなく真っ暗だ。
ようやく彼の家に着いたようだ。
時刻はもう21:00。

門を開けようとするが門が開かない。
彼はいつものことなのか塀を乗り越えて中に入り、家の方へ声を掛けている。
彼が門を開けてくれて中に入る。
部屋に通される。
この部屋にはベッドが一つ置いてあり、また本田の125ccバイクが置かれている。
しばらくすると奥さんが出てきた。
彼はこれから酒(ビールと白酒)を買いに行って来るという。
彼が出かけた後、奥さんに突然の来訪を詫び、自己紹介等をする。
そのうち彼が帰ってきた。
奥さんは奥で食事を作ってくれているようだ。
その間、彼は今まで勉強した日本語の教材を持ってきて私に見せてくれる。
中学の頃から勉強しているようだ。
その後は独学だという。
また、結婚式や家族の写真を見せてくれる。

折り畳みのテーブルをセットし、奥さんが料理を持ってきてくれ、子供も起きてきて私たちの部屋に来る。
家族3人と私が部屋にそろった。
私たちはまず白酒で乾杯。
ここでは酒を飲むときは相手と杯を合わせてから飲むのが礼儀のようだ。
私が杯を持つと彼も杯を持ちコツンと杯を合わせる。
飲むたびにこれを繰り返す。

子供は一人、9月から小学校4年生。
3年生の時の成績優秀の賞状を私に見せてくれた。
お父さんもお母さんもこの子が成績優秀なのが自慢のようだ。
この子は将来は科学者になりたいという。
どんな科学者になりたいの?と訊くと宇宙科学者だという。
宇宙船にも乗りたいという。
それじゃ勉強だけじゃなく、体も鍛えておかないといけないよと応じた。
この子も一緒に料理を食べる。
お母さんは話しを聞いているだけ。
買ってきたビール5本も全部空け、12時半過ぎその部屋で就寝。
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